ラム酒の製造法と種類

ラム酒の製法で、古典的な製法は「インダストリアル製法」です。もうひとつは直接サトウキビを原料にする「アグリコール製法」がありますが、エタノールの濃度を製造段階で一旦80%程度に濃縮することが多くなっています。ただし、最高でもエタノールは95%未満にまでしか濃縮しません。もしエタノールを95%以上まで濃縮してしまうと中性スピリッツになるからです。蒸留による濃縮後に、熟成させる前に加水することもあります。

そして熟成した後は通常加水されて、アルコール度数が40〜50%くらいのお酒になるように調整されてから出荷されていきます。中には加水されずにアルコール度数が75.5%で出荷されるものもあります。酒のエタノールの濃度を表すアルコール度数75.5%と同じ意味で、151プルーフという表記がなされることもありますが、ラムで151プルーフとして出荷されるものがありますが、アルコール度数75.5パーセントと同じ意味にの151プルーフのラムには「151」が付けられることが多くなっています。例えば、バカルディ151であったり、ロンリコ151です。

ラム酒の製造法

ラム酒の製造には一般的なのが「インダストリアル製法」で昔からあるラム製造法です。そして新しい製法が「アグリコール製法」です。「スパイスド・ラム」というのは、インダストリアル製法で作られたラムに、バニラといった香辛料で香り付けを加えたものです。「スパイスド・ラム」は「フレーバード・ラム」などいわれることもあります。一般的なラムと比較すると、出荷時のアルコール度数が低い製品もあってアルコール度数30%台の製品もあるのが「スパイスド・ラム」の特徴です。

インダストリアル製法

全世界的なラム酒の製造方法でみると、ラム酒の総生産量の約97%または98%とを占める製法がインダストリアル製法です。サトウキビから砂糖を精製する際の副産物の廃糖蜜のモラセスを原料とします。モラセスを発酵させてできた醸造酒を蒸留して、エタノールの濃度を高めてから熟成させることで作られます。

モラセスを貯蔵しておいて製造することができるので、サトウキビの収穫時期にだけに製法するのではなく一年中で醸造が可能になっています。またモラセスを輸入して醸造することもできるので、サトウキビの生産地以外でもラムを醸造することができる製法です。この製法で作られたラムをインダストリアル・ラムと呼ぶこともあります。

アグリコール製法

インダストリアル製法より新しくできた製法で、全世界的にみてもラム酒の総生産量の3%ほどしかないのがアグリコール製法です。サトウキビの搾り汁から砂糖を精製せずに、搾り汁を直接、ラムの原料として醸造したものになります。発酵させてできた醸造酒を蒸留して、エタノールの濃度を高めてから熟成させることはインダストリアル製法に同じです。この製法で作られたラムをアグリコール・ラムと呼ぶこともあります。

サトウキビは刈り取った瞬間からすぐに、加水分解やバクテリア発酵が始まるため、アグリコール製法でのラムを作るには必然的にサトウキビの栽培地の近くでないと行えません。またサトウキビの収穫時期以外では、ラム醸造が行えないという点でも総生産量の少なさが分かると思います。

ライト・ラム

「キューバ・リブレ」や「ダイキリ」といったキューバ発祥のカクテルで作られるラムは「ライト・ラム」です。「ライト・ラム」はスペインが統治していたキューバやプエルトリコなどに多くみられるラムです。「ライト・ラム」の味わいの特徴は、柔らかな風味と繊細な味わいが特徴になっています。

インダストリアル製法で、モラセスと水を混ぜて純粋酵母醗酵させて醸造酒を作って、連続式蒸留器で蒸溜します。蒸留後に内面を焦がしていないホワイトオーク樽やタンクで短期間熟成されます。樽熟成のままだの状態では「ゴールドラム」になり、熟成した後に活性炭で濾過するとホ「ワイト・ラム」になります。

ヘビー・ラム

「ヘビー・ラム」は、イギリス連邦加盟国のジャマイカ、ガイアナ、トリニダード・トバゴなどに多くみられるラムになっていて、原材料のモラセスを自然発酵させて単式蒸留器で蒸留します。蒸留する前に、バガスと呼ばれるサトウキビ搾汁後の残渣や、ダンダーという前回蒸留したときの残液を加えることもあります。蒸留後に、内面を焦がしたオーク樽やバーボン樽で熟成させます。そして熟成期間は3年以上の長期間熟成されて、ダーク・ラムへとなります。

「ヘビー・ラム」には、エタノール以外の副生成分を多く含みんでいるので、風味が豊かでダークな濃い褐色が特徴になっています。そのため、この分類をダーク・ラムと呼ぶこともあります。中にはあえて琥珀色を出したいがために、カラメルというった着色料を添加して作られる製品もあいます。中には、ダークラムの色が濃いほうが味わいがいい。と勘違いしている地域あるので、やりすぎと感じるほどの過度の着色をしている場合もあります。

ミディアム・ラム

ミディアム・ラムが発展したのは、フランス系の植民地です。フランス海外県になっているマルティニーク島やグアドループ島などにミディアム・ラムがよく見られます。製法は「ヘビー・ラム」と同じ様に、原材料のモラセスを自然発酵させて醸造酒を造ります。また、バガスバガスと呼ばれるサトウキビ搾汁後の残渣やダンダーという前回蒸留したときの残液を加えることもあります。蒸留は連続式蒸留器を使う銘柄もあれば、単式蒸留器を使う銘柄もあります。

ブレンデッドウィスキーじゃありませんが、「ヘビー・ラム」と「ライト・ラム」というように、別々に製造してブレンドして「ミディアム・ラム」にするという製法もあります。「ミディアム・ラム」の特徴は、ラム独特の風味と香りを持ちながらも、「ヘビー・ラム」ほどガツンとした強い個性が出ていないのが特徴です。そしてヘビー・ラムと同じく、カラメルといったように着色されているケー9スもあります。